むーにょんの本棚

読んだ本(小説や新書など)を記録していきます。

久坂部羊「無痛」

 

無痛 (幻冬舎文庫)

無痛 (幻冬舎文庫)

 

惨い一家四人殺害事件を中心として、外見だけで症状がわかる医師、痛みを感じない手術器材係、サナトリウムの子どもたちを大事にするシングルマザー臨床心理士、刑法35条に不快感を示す熱血刑事、メールのみでしか言葉を発しない14歳の少女、心醜い無職の男性、病院を拡大した一流外科医、など、個性あふれる人物たちが、それぞれの思惑でいろいろな事件に関わっていきます。

一気に読んでしまいました。気持ち悪い内容、残虐で生々しい表現もあり、それこそ吐き気をもよおすようなこともありますが、グロテスク、サイコ系が大丈夫な人は面白く読めるのではないかな、と思います。

何を大事にするのか、は、その人によって違うということ、自分の持っている特性とうまく付き合っていくことが重要、といったことを考えさせられました。